2015年05月27日 10:16
"徴兵制のリアリティを日本の若者に感じて欲しい"〜兵役を拒否し亡命中のイ・イェダ氏が会見
韓国では「良心的兵役拒否」は認められていません。代替服務制度もありません。応じなければ、刑務所に1年間入れられます。また、韓国社会では徴兵に行っていないと、就職が難しいという問題もあります。徴兵を拒否することは社会的な死を意味します。
今年の4月には、徴兵された20歳の若者が、床に吐いた唾を舐めさせられるなどの陰湿ないじめを1ヶ月以上にわたり受けた果てに、先輩兵士に執拗な暴行を受けて死亡しました。6月には、徴兵された21歳の若者が銃を乱射し5名が亡くなるという事件が起きました。彼はいじめを受け、いわゆる"逆ギレ"状態で銃を乱射したそうです。軍隊内でのいじめ自殺も多く、毎日のように自殺者が出ています。
そのような軍隊内の生活がどうしても嫌で入隊前に自殺する若者も少なくありません。
現在徴兵を拒否して刑務所にいる韓国人は約800人、全世界で兵役拒否で投獄されている人は約970人です。徴兵拒否者として投獄されている人の9割を韓国人が占めています。1945年以来、1万6000人以上のひとが刑務所に入れられてきました。
そして私の家族、友達、愛する人はみな韓国にいます。私がここで言いたいのは、亡命という極端なことをせざるを得ない現状を改善するよう韓国政府に求めたい、ということです。旅だってからの2年間、家族や友達、愛する人に会えていません。フランスに亡命した私が韓国に帰国すれば、待っているのは刑務所です。 (掲載文より一部を抜粋)